椎良

墓場鬼太郎の椎良のレビュー・感想・評価

墓場鬼太郎(2008年製作のアニメ)
3.9
『アレはただの金づる…』

〈終戦後の日本で、幽霊族の子・鬼太郎は生まれ落ちる。
騙し騙され、時には恋もして。黒い欲ばかりが渦巻く人間社会を 彼は嘲るのだった。〉

貸本時代に生まれた原作「墓場鬼太郎」に沿ったアニメ化。1話は映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」とリンクしていることで、同作公開後注目を集めた。
YouTube無料公開で視聴。

ブラックコメディ調のホラー。鬼太郎が私利私欲に走る子供であり、彼に手を出す人間は例外なく とんでもない目に遭っていく。ゲゲ郎よ、最後の幽霊族である息子がこんなんでいいのか。
サブキャラがあっさり退場し、映画でクローズアップされた水木(サラリーマン)も登場するが なんか悲しい扱いで笑える。鬼太郎・ねずみ男・目玉おやじのトリオ感が盤石過ぎるのが悪い(?)

彼は人間を笑う。その滑稽な様に生の面白さを見出している。
鬼太郎親子が人を信じなかったルート分岐として楽しむのも一興。悪趣味ながら、人生の核心をつついているのかもしれない意欲作。
椎良

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