Lissy

PLUTOのLissyのレビュー・感想・評価

PLUTO(2023年製作のアニメ)
4.4
所々のセリフや描写が今起きている戦争と重なりとても悲しいストーリーだった。
戦争と愛と憎しみは切っても切り離せない問題なんだなと戦争をテーマにした作品を見る度考えてしまう。愛と憎しみは対極ではなく、憎しみは愛の副産物。感情が絡むと複雑で本当に難しい問題。

人間がAIに頼りすぎる愚かさや危険性の示唆を20年前に描いてるのも驚くし、ロボットが感情を持ってしまったらのifを想像して描いた手塚さんってもはや未来人?!
人間ですら制御することが難しい感情をロボットが持ってしまったらと考えると正直怖いなと思ってしまった、、

「我々がやらなきゃいけないのは次世代にバトンを渡すこと」と浦沢先生がおっしゃってたように、憎しみからは何も生まれないを伝え続けること。
絶対に戦争を美化しないという手塚治虫さんの想いを浦沢先生が受け継ぎ現代版にリメイクするように後世に伝えていくこと。
人間は学んでもすぐ忘れてしまう生き物だからPLUTOのような問題提起作品を何度も作り続けて残していくことが大事なんだろうなぁ。

戦争、紛争、AIが発達している今の時代だからこそ沢山の人に観てほしいと思える作品だった。喜ばしいことではないけれど観るならまさに今ですね、、
Lissy

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