音のない世界を生きる聴覚障がいを抱えた女の子・雪と世界を旅する大学生の先輩・逸臣のゆびさきから始まるピュアラブストーリー
少女漫画耐性が低い(昔読破したのがNANAくらい)私には、純愛パワーが眩しすぎて、卒倒しそうなくらいピュアで優しい世界観。まさに良心の具現化で目にも心にも優しい。
コミュニケーションの間に流れる心情や温度感を表現する色彩バランスと水彩タッチがこの物語に漂う空気感にぴったり。
ゆびさきまで繊細に描かれている手話のアニメーションがとても良く、構成と演出が丁寧で美しかった。唇が目立つデザインなのは、音のない雪の世界観(読唇)を強調させるためなのかな?
OPの手話で”世界はもっと広い”と伝える逸臣が、パーフェクトヒューマン出木杉くんすぎて完敗。
ヒーロー逸臣が帰国子女のバックパッカー大学生というのがまさに今時な設定だな〜と感心しつつ、こういうTHE 少女漫画に必ずいる当て馬役の不器用系男子・桜志を応援せずにはいられない自分の好みを改めて自覚して笑った。もっと素直になれ〜!と背中を押したい(推したい)
私はこういう作品にキュンする対象ではなくなってしまったけど、登場人物達の恋を温かく見守りたくなる良作だった。大学生設定なのも◎
余談で地味にいいなと感じたのが、OPやEDに歌詞の字幕(Englishも)がついていたこと。おそらく聴覚障がいが題材だからというのもあるんだろうけど、他の作品にもこういう配慮が広がっていけばいいなと思う。