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シタデル ハニー バニーのtokyoflaneurのレビュー・感想・評価

シタデル ハニー バニー(2024年製作のドラマ)
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シタデルユニバースのインド版。オリジナルの「シタデル」にはあまり関心しなかったものの、世界各国で展開するという壮大な計画には興味がある。本当は3つ目のシリーズになるらしい本作をイタリア版(2つ目)の前に観てしまった…。

スタントマンのバニー(ヴァルン・ダワン)が売れない女優のハニー(サマンサ・ルス・プラブ)を哀れに思い、彼の本職の「簡単な」手伝いをさせることで、ハニーもスパイの世界に。順調そうに見えた二人だが…。

正直、オリジナルの「シタデル」よりも楽しめた。純粋なスパイアクションとしては、かなり乱暴な感はあるが、家族や友人との絆・忠誠心というレイヤーと、過去と未来を行ったり来たりする作りが加味されることで、スパイアクションの乱暴な部分は見過ごすことができる気がした。

とは言え、ベオグラードでの潜入時にインド系の人間が数十人も集まっていたりして、それはさすがに目立つでしょ!とか、秘密結社にそんな簡単に入れないよね、とか、そういった興ざめする部分は少なくない。

二人には娘ナディア(Kashvi Majmundar)がいるが、バニーはナディアの存在を知らされずにいた。ハニーは危険な生活にも対応できるようにナディアをゲーミフィケーションのような形で教育しているのだが、ナディアがかなり絶妙で良い感じ。そして、実はこの話が「シタデル」の前日譚で、このナディアがあのナディア(プリヤンカー・チョープラー)か?と気付く…。そう言えば、何処となくハニーと大人のナディアは似ているような気もする。

インド映画のアクションというと、今までの経験では大げさだったり、嘘っぽかったり、というのが多いのだが、このシリーズでは完全にハリウッド化されていて、勢いがあり、キレもあって、良くできている。

微妙にインド映画的なコメディ要素が残ってはいるのだが、緊迫感の中ではあまり気にならず、息をつく暇、くらいの感じなのが個人的には好印象。
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