ファスビンダー作品のリメイクで性別、職業の設定を入れ替えただけでストーリーも構成もほぼ忠実になぞっている
オリジナルを観た後だとかなりマイルドに思える
美術もかなり凝っていてファスビンダーへの愛が詰まった作品
映画監督のピーターはファスビンダーを思わせるような巨漢で真面目に演じてるのに大げさで直情的な動きがなんかかわいい
対してアシスタントのカール君は小柄でヒゲも似合ってなくてひと言もしゃべらずピーターの暴言にもひたすら無表情で耐えていてキュートな存在感がある
友人で世界的大女優のシドニーをイザベル・アジャーニ、母親をオリジナルでペトラが夢中になった若い娘カーリン役だったハンナ・シグラが演じている
あとピーターが夢中になる若い男アミールと娘の6人で織りなす愛憎劇
続けて観ると比較してばかりになるけど、どこか人形っぽかったオリジナルの登場人物に比べて今作は人間らしい心が見えて滑稽だけど愛らしいと感じる人たちになっていてちゃんと温度を感じました