菩薩

太陽と桃の歌の菩薩のレビュー・感想・評価

太陽と桃の歌(2022年製作の映画)
3.4
高齢化ならびに後継者不足、巨大資本の参入と杜撰であるが確かに金にはなるエネルギー政策による土地買収による一次産業の衰退と共に姿を消していく豊かなコミュニティ(は時として有害な男性性を醸成する場ともなるが)とどこの国でも他人事とは言えない現代的なテーマを持ってきているのだと思うがどうも突き抜けた面白さがない。勿論ちびっ子達はバチクソ可愛いのでただそれだけで良いし、曲がりなりにも有害な〜を描く側面もある為か幼女の胸部にきちんとボカシを入れる配給さんの計らい(?)も良いと思うのだが(そもそも服着せたれやだが…)、大人達の世界が壊れていく様を撮りたいのか子供達の太陽に祝福された幸福な空間が侵害されていく様を撮りたいのかがまったく判然としない。彼等にとっては害獣でしかないウサギの扱い方も最終的にフラストレーションが行き着く先としてかなり象徴的だと思うが、正直『エル・トポ』以来のウサギ虐殺映画としてちょっと引く…。悪くはない、悪くはないのだが…それこそラストのオフスクリーンからのノイズの侵入とかめっちゃ怖いのだが好きになりきれない。ガス抜きとして機能する祭り、木を隠すなら森の中なマリファナ。
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