しちれゆ

太陽と桃の歌のしちれゆのレビュー・感想・評価

太陽と桃の歌(2022年製作の映画)
3.8
前半騒ぎまくる子どもたちと入り乱れる大人たちに「私にはムリな騒々しいスペイン人…」と思ったことを反省します🙇🏻‍♀️⋱けどこれ大家族と言っても全員がひとつのお家に住んでるわけではなく親戚たちが桃の収穫に来てワチャワチャやってるんですね。最初兄妹だと思ったら従兄弟だったり、明確な相関図は分からなかった。
桃農園の経営者たる父親と息子。息子(十代後半)は一生懸命やってるのに父に「勉強の方で褒められないと」と言われ認められないことに傷付いている。ということは高校生なのかな?一方 父親にも農園主として家族の長として色々な思いがあり、この人が泣くシーンにはもらい泣きしそうになった。ダンスが好きな思春期の長女も本当は家族思いで家の事情もわかっている。そしてかつては家長だったおじいちゃんの少しの孤独。
変化していく世界の中で時代の波に押し流されるひとつの家族とそんな中でもたわわに実をつける桃。厳しい農家の実情も描かれる。変わりゆく世の中と家族の絆の普遍。監督の優しい眼差しに充ちた良作でした。
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