頑張りました。すごく頑張りました。
ホラー苦手なんです。血とか見たくないです。悲鳴とか聞きたくないです。苦手なんです。怖いんです。目を背けて生きてきました。
なのでチケット買うのにすごく勇気が要りました。映画館行くのもギリギリになりました。ビビり散らかしてました。
だからこそ胸張って言えます。面白かった!
多分ホラー好きな人からしたら今作はそこまでホラーではないのだと思う。実際自分も想像していたような恐怖演出はほとんど無くて、スプラッタとか痛い系の演出もそこまで顕著じゃなかった。ジャンプスケアも多くなかった。(だから見れたのかも)。
でもこんだけしっかりエンタメ映画されたら感動しないわけがないよ!
画面の美しさ。ビジュアルの楽しさ。音の鮮烈さ。パロディの楽しさ。展開の潔さ。社会風刺の濃さ。メッセージ性の深さ。それら全てが存分に味わえる映画館という空間の頼もしさ。
今年1番は今のところ『トップガン』だけど、やっぱり"映画を映画館で見ることで人々が一定時間ココではないどこかへ連れて行ってくる特別なエンタメの方式"とする映画には万雷の拍手を送りたくなってしまう。
それがどんだけ予算が必要でバカバカしいことかとわかっていても。
絵空ごとこそ映画の本質。そしてそこに自覚的な映画とでも言い換えられるかも。ならばこそ僕らは"目"を背けてばかりではいけないのだと、そう言われた気がする。
IMAXを1番感じれたのが、彼の視点で見せられる白と赤が美しいあの惨劇のシークエンス。井上和彦に言われる「映画の中に入り込んだかのような体験をあなたに与えます」をこんな形で味わうことになるとは……。クセになりそうだぜ。