鹿苑寺と慈照寺

“それ”がいる森の鹿苑寺と慈照寺のレビュー・感想・評価

“それ”がいる森(2022年製作の映画)
1.0
なんでこれでいける!!!って思ったんだろう。
企画も脚本も構成も展開も全部ミスってる「ダメ」が存分に詰まった作品。
こんなに良いところが1 つもないのも珍しい。

ダメなところ
■「それ」について
本作の肝と言っていい「それ」の正体が何なのかで物語のすべてが決まる。まず「それ」がエリア51の写真とかでよく見る古典的な宇宙人なところでもうすでに萎える。もう令和ですよ?「それ」と表現して、公開当初は徹底的に隠していたように思うけれど、あれだけ隠していて「それ」が誰にも馴染みのあるあの宇宙人では驚かないし、怖くない。人間に擬態しているとか造形を変えるとかそういう工夫はないのでしょうか?
CGも含めて宇宙人の造形がきつい。
同時期に公開されている「NOPE / ノープ」と比べるととにかくダサい。

■脚本
物語の前半で主人公の子供と地元の子供たちの交流やいざこざが描かれていたから、てっきり子供たちが活躍する話かと思いきや、大人が介入してきて散らかっていた印象。どう考えてもおの太っちょ君との友情やいじめっ子を助ける、あるいはいじめっ子に助けられるというジュブナイルものにした方がいいのに最後まで中途半端。太っちょ君との友情は途中で途絶えるし、いじめっ子との友情は育まれない。だとしたら前半のあの「友情を育むパート」と「いじめっ子たちとの亀裂パート」は一体何だったの?となる。とにかく下手くそ。

■人物設定
人物設定すべてに言えるけれど、すべてがありきたり。目新しいものが何もない。中学受験、サッカー、田舎の子供の感じ、嫌な教頭、警察。人物設定がほとんどストーリーに何も絡んでこない。
冒頭の銀行強盗をして森にお金を隠すカップルも何度見たかわからない設定。

2回目だけれど、なんでこれでいけると思ったんだろう。
監督のインタビューで「遊星からの物体X」を参考にしたと書いていて驚いた。よくもまあそんなことを。
結局は「それ」の正体を宇宙人にしたことがすべての敗因。劇中で徹底的に宇宙人と言わせないことも逆にダサく映る。せめて人間に擬態した宇宙人が人間社会に溶け込んでいて、子供たちが森で宇宙人たちの悪行を目にして、子供たちが団結して宇宙人に立ち向かうという話であれば、まだ良かったかもしれない。

結局、中田秀夫監督って「リング」以降は低迷しているイメージしかない。邦画ホラーは駄作も大量生産されているが、中には面白いものある。マジでこんな変な企画に乗らずに「リング」のような正当ホラーをやった方がいいと思う。


(監督インタビュー)
https://cowai.jp/interview/11309/
https://moviewalker.jp/news/article/1107031/


以下は個人的なメモ
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オープニングからもうダサい。物語の導入が安っぽすぎ。

中学受験のためにサッカーをやめる。

ストーリーも設定もありきたり。

ピンポンが鳴ったからといっていちいち「誰だ?」とか言わんから。

引っ越したわけじゃなくてちょっと預かってるだけなのになんで転校してるん?笑

「東京だって」
「どうせヘタレじゃね」

一也くんの友情を育むパート

このデブはいじめっ子じゃなくて、良い奴  

尾形さんがカラスにつつかれてる笑

頭の中で思ってることを全部台詞にしちゃう邦画のダメムーブ

どんどん子供がやられていくやん。

めちゃくちゃ熊出るやん。

ジュブナイルものにすれば良かったのに。

企画の段階で失敗してる。

めちゃくちゃ古典的な宇宙人やん。せめて人間に擬態してるくらいの設定にできないもんかね。

やっぱり「NOPE」と比べてしまう。

検索結果0の画面を見ればわかるから「誰も呟いてない」なんて台詞は不要。

ずっと化け物って言ってるけど、宇宙人ですよね?笑

「先生、コウジくんが外に」って先に言えよ笑

落とし穴にはまる宇宙人

太っちょくんもいじめっ子も犠牲になってるやん。
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