さよこ

ソウルの春のさよこのレビュー・感想・評価

ソウルの春(2023年製作の映画)
4.0
【事件も歴史も知らないけど緊張感がエグかった】
タイムリーな映画だと知って鑑賞。

📣全体の感想
つい最近、お隣の韓国大統領が内乱を起こしたとかなんとかで世間を騒がせ、その流れで『ソウルの春』を知った。映画の内容はちょっと難しくて"権力争い"くらいのふわっとした理解なんだけど、とにかく緊張感が凄かった。クーデターを起こした側は何度も劣勢になりながら、また体制を整え…の連続で、なかなか諦めない。権力への執着、あとには引けないプライド、迫真の演技だった。

📣色彩による演出
今回の作品は自分史上もっとも重要な人物の人数が多い映画で、SNSで『反乱側を暖色系、鎮圧側を寒色系で撮っている』という前情報を得たおかげで、どうにかストーリーについていけた。ありがとうございます☺️

📣エンドロール
史実をベースにしているとはいえ、どこまでが現実のエピソードかは分からないけど、エンドロールの写真と人物紹介にゾワッとした。

📣好きな台詞
『そこを動くな、大砲で吹っ飛ばしてやる』
品行方正かと思ってた人がマジギレして口悪くなるのがとても好き🫶

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⚠️この先、ネタバレあります⚠️
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📣みんなのプライド
関係者たちがこぞって『誰に向かってそんな口の利き方してるんだ!』とか『指揮を取るのはお前じゃない、俺だぞ!』とか、とにかくプライドが高い。助言も提案も現場から見た所感も全部ぶったぎって聞く耳を持たないところが却って自分のポジションへの執着を思わせたし、ちょっとの隙も見せられないという緊張感にも繋がった。

📣衝撃のラスト
え…えぇ…ウソでしょ、まだ続きがあるよね…?と呆然としながらエンドロールを眺めていた。まさかそんなことってある?絶対あの人が勝つと思ったのに…

📣描いて欲しかった
その後、権力を牛耳った彼らがどんなことをして、国民への影響はどうだったのかを知りたかった。あとで調べてみようかな…

📣その他、いろいろ
・接待や賄賂を毛嫌う2人が良かった。
・主役がいないと分かるとクルマから降りもせずすぐ帰ろうとするの笑った。
・大統領ってずっと仕事してるけど寝ないの?
・1人で戦車に立ち向かうの格好良すぎるよ…
・いけ!砲撃よし!砲撃してくれ…!!!
・へなちょこ長官はなんでクーデター側についたんだろうか。やっぱうまい話があったのかな。
・クーデターを起こす前からハナ会がヤバそうと分かっていながら組織として何もできないのがちょっと謎。
・銃撃戦で若者が上司のもとに戻ってきたのにやられちゃうの哀しみ。良い人がどんどんやられてく…
・ハナ会の部下はどんな気持ちで従ってるんだろう。部隊のリーダーがハナ会だからといって部下までハナ会なわけないもんね。仔細を知らずに命令に従うとのろはさすが訓練された軍人って感じだった。
・別々の指令がきたらそりゃ混乱するよねぇ…
・徴兵制度のある国のクーデターやデモって日本とは段違いの迫力を感じるな…
・元ネタの事件や韓国の歴史を知ってたらもっと楽しいかもしれない。無知な自分がいけない。
さよこ

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