あらすじ:会わなくなって、後悔の念が沸き起こって、初めてその人に甘えていたと知るよね。
中学合唱部部長に歌の弟子入りをしたのは、なんとヤクザ!?…というお話。
対等に接してくれる大人を、少年は兄貴と慕う。甘いばかりではないけどいつも優しくて、幼い激情をぶつけても受け流してくれて、落ち着いて諭してくれる大人。
兄貴は見返りを求めない。なぜなら、与えることで癒やされているから。この心の動きは、愛と呼んでいいんだろう。
「カラオケいこ」とか「部室戻ろか」とか「どないしたん?」とか言ってくれた兄貴が、俺にも一人だけいた。ツッパリ上がりの叩き上げ社長さんで、その人と親父をよく比較したものだ。25年ぶりに会いたくなった。