10世紀の南インドで隆盛を極めていたチョーラ王朝。
しかし次の国王に王子ではなく、その従弟を擁立しようと画策する臣下たちがいた。
領土拡張のための戦いに出ていたスンダラ王の長男アーディタと次男のアルンモリ、国に残る王女クンダヴァイは、この動きを察知し、それぞれに対応に当たる。
アーディタの命令で密使となった騎士デーヴァンは、陰謀蠢く中旅立つのだが・・・。
インドの伝説的歴史小説「Ponniyin Selvan(ポンニ河の息子)」を原作にした作品、だそうです。
そのスケール感、豪華絢爛な画作り、そしてお馴染みの3時間近い長い尺(笑)と、如何にもインド映画の大作といった感じで、安定感はあるっちゃある。
しかしながら話の繋げ方があまり上手くないせいで、全体像を把握するのに時間が掛かる。原作に馴染みのある本国の人たちには問題ないんでしょうが、チョーラ朝やらパーンディヤ朝やらラーシュトラクータ朝など南インドの王朝のことなど知らない人にはなかなかに難しい。
狂言回しの立ち位置であるはずの騎士デーヴァンも、その役目を果たせていないのがキツい。
またアクションなどで「バーフバリ」などのノリを期待してしまうと肩透かしを喰らうのは、本作がきっと歴史作品としてのスタンスを明確にしているということなのでしょう。
来月(2024年6月)には「PS2」が公開されるので、本作を観てしまった以上観ないわけにはいきません。
第2部もこんな感じだったら、ちょっとキツいので、目の覚めるような盛り上がりに期待したいところです。