tkm

パリタクシーのtkmのレビュー・感想・評価

パリタクシー(2022年製作の映画)
4.4
原題は『美しい旅路』
マドレーヌが語る壮絶な人生、タクシー運転手シャルルと巡るパリの一日、これから。色々な意味合いがあると思った。そして、マドレーヌの人生をシャルルとともに追体験し、素敵なパリの街並みをともに走っているような。
邦題『パリタクシー』日本人向けに分かりやすくなんだろうが原題の含みを考えるとちょっと惜しい…。

マドレーヌの語る壮絶な人生、女性が生きづらかった時代。それでも、幸せな瞬間はありいまでも大切に想う。シャルルと過ごした一日も素敵な時間として刻まれる。

マドレーヌが最初に、『一つ怒れば一つ老いる・一つ笑えば一つ若返る』のように話していたときと最後ではシャルルの顔つきが柔らかく変わっていたことからも、人や家族との接し方や考え方に変化が。

終盤でかなり涙したけど、悲しい涙ではなくって。でも思い出すと後からも込み上げてくる不思議。
自分が行ったのは数十年前だけど、パリに行ってみたくもなったな。ひと、雰囲気、空気感、街並み。素敵な作品でした。
tkm

tkm