鑑賞記録
動物たちの王国の王であるライオン“シンバ”。彼の父親であり、先代の王“ムファサ”は元々王家の血筋を持たない孤児だった。そんな彼の運命を変えたのは、後に彼を死に追いやった“スカー”こと“タカ”だった。血の繋がりを超えて兄弟の絆で結ばれた彼らは、荒くれ者の独裁国家を目論むライオンから群れを守る為に、新天地を目指す...というお話。
ディズニーの名作『ライオン・キング』の続編であり、前日譚にして今まで描かれることがなかったシリーズの原点。
これぞ、照り輝く『サークル・オブ・ライフ』−。
前作で度肝を抜かれ、リアリティ溢れる圧倒的な映像体験を堪能させていただいたが、今作では更に動物たちの揺れる細かな毛並みから息づかい、水滴から反射する姿、広大な自然の調和と綿密さが動物たちに生命の躍動感が伝わり、映像の向こう側で『ライオン・キング』の世界が実在していると思えてしまうほど、息を呑んだ。
さらに今回は、ムファサ王誕生物語でありつつもスカーにもフィーチャリングされたお話でもありました。
ムファサのように仲間を鼓舞して圧倒的な強者に立ち向かう勇気も大事だけど、スカーのように命を惜しんで逃げたり、乞うのはもっと勇気がいることであり、それも一つの生きる術でもあり、誰かに頼って優しさも兼ね備えた姿は王家の血筋に相応しいと思わず感情移入してしまい、スカーとムファサが選択した道に「兄弟の絆はわぁぁぁぁ〜!」と、少しモヤっとしてしまいました。
それでも、世代を超えて紡ぎ哮る『サークル・オブ・ライフ』=『生命の環』は、美しい感動を引き起こし自然と涙が溢れるほどでした!
(一人で見に行ってたら、鼻水まみれのボロ泣きだったと思います。笑)
P.S
渡辺謙さんの『BYE BYE』がチャーミングで可愛げがありました。(笑)