WALK UPのぱのレビュー・感想・評価

だまし絵というか違法建築みたいな映画。繋がってはいるが、多くの時間がスリットに入り込んで行方不明になっている。

当人たち曰く雨が降りそうな天気。遠吠えのように聞こえてくる都会の環境音。帰って来れない、終わりの時が迫るような不穏さ。

終盤の編集点の作り方には驚いた。演劇みたいに抽象的な空間でやるならわかるけど。あれでいいんだ。この映画の有り様を内面化した人の動き。忘却とささやかな意思で新しい日がやってくる。