テキヤでその日暮らしを続けている愚連隊・カポネ団が、土地の横取りを目論んでいる暴力団と衝突する。梅宮辰夫が主演を務めている、不良番長シリーズの第9作目。本作をもって谷隼人がメンバー卒業している。
「商売を始める→敵対勢力に邪魔される」というお馴染みの展開。テキヤのアイデアを次々と捻出しながら、物怖じせずに実践していくところが醍醐味。前半部では、ホコ天でのゲリラ撮影。後半部では、西多摩郡の牧歌的な風景が映像に収められている。
登場人物では、カルーセル麻紀が女性メンバーとして初登場。サイケ柄を基調にした、コスチューム・プレイに目を奪われる。一応、トラック運転手(植田峻)と全盲の妹(永原和子)のメロドラマが盛り込まれているが、作風は喜劇を貫いている。
クライマックスでは、愚連隊が運転するオフロード・バギーが縦横無尽に爆走する(撮影ではプロの運転手にすり替わっているものと思われる)。お祭り感覚を十分に楽しめるが、助太刀要員の菅原文太が普通の自動車でやって来るのがガッカリ。