なんか恐ろしいのに、切なくて美しい話やったなぁ。
お母ちゃんはそら心配やもんな。
責めれへんわな。
保利先生はただただ良い先生やったな。
良い先生、優しい先生やからこそ、
“怪物”達にいい様にされるというか。
多面性。
“いじめ”“ドッキリ”“ノリ”
被害者なのか加害者なのか傍観者なのか。
恐ろしかったぁ。
本当の怪物は星くんの父親やな。
湊の父親、星くんの父親、保利先生って3人は、
“らしさ”に囚われている、いた人達かな。
不倫してる父親、男らしくない事を病気と言う父親、男らしくないと言う保利先生。
子供らしさとか、女らしさとか、男らしさとか。
そこには、先生らしくも入ってくるよな。
学校を守る為、校長として、責任者としての振る舞い。
そこに人間らしさなんて物は無い。
学校を守る為なら孫も利用するし、先生も切り捨てる怪物に。
子供達の大人には言えない事。
秘密を守る為なら無邪気な怪物に。
まぁ色々と感じた事を書いたけど、
もう演技合戦が凄くて。
それこそ怪物達やんか。
はぁー。
ストーリーがガッツリ進むまで、ずっと嫌な空気感が凄かったな。
全員怪物に見えるんやもん。
腹立つくらい。
でも深掘りしていくと全然見え方変わるんやもんなぁ。
てか脚本がやっぱ凄いな。
坂元裕二エッセンスも多少感じながら、是枝感もあるし。
ちょっとした会話にエッセンスを感じたな。
んでやっぱり子役の2人よ。
星くんと湊くんの演技が凄くて。
特に星くん役の子。
何なのあの子。
なんか薄っすらずっと怖いねん。
やのに物凄く愛らしいのよ。
なんかそれも怖いわ。
後半の2人のシーンは全部良かった。
んでどうなの?やっぱ2人は…。
あの結末をどう捉えようか。
ハッピーに捉えたい。
捉えたい…けど。
答えは出したくないよなぁ。
はぁー。
全員が全員怪物やし、人間やし。
あの時あんな事しなけりゃ、
言わなけりゃ、対話に成功して、
互いを知って、
「あぁ。この人はちゃんと人間なんだ」って思たのかも。
「かいぶつだぁーれだ」
正体が分からないから“怪物”と呼ぶ。
対話して初めて人となりが分かる。
深掘りして初めて。
良い映画でしたわ。