初監督作『美晴に傘を』が来年公開予定の「渋谷悠」脚本作品『死体の人』を再鑑賞。
笑って笑って、ちょっぴり切なくて。迫真の殺人シーン見ながらこんなに笑ったのは初めてだ。
死体の役しかこない売れない俳優の吉田。かつての劇団仲間にも差をつけられ、彼女もいないうだつの上がらない息苦しい生活の中で、初めて頼んでしまったデリヘル嬢のカナちゃんと出会ったことで、変わり映えのしない生活がちょっぴり変わり始める。
なんと言っても、主演の奥野瑛太の演技が素晴らしい。いろんな映画で見てきた名バイプレイヤーという印象だったが、本作での吉田役はきっと奇跡的な作品との出会いじゃないかな?
この吉田は草刈監督自身がモデルのキャラクターということだが、情けなさも、滲み出る芝居への愛情も、まさに奥野はハマり役!
また、カナちゃん役の唐田えりかも、かわいいし、すごい熱演!
もう一つ、烏丸せつこさんの迫力あるシーンに圧倒される!
そして「死体の人」が「生きること」と「命」の大切さにつながるメッセージが良い。素晴らしい脚本だ。
「俺、役者なんです」って台詞にプライド感じてググッときた!
人生はみんながみんな、思ったようには生きられないけど、そんな生き辛さを抱えている全ての人への応援歌かな?
おもしろかった〜! これは傑作です!