よつ

夜明けのすべてのよつのレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
3.6
映画にエンタメを求めてしまう自分には少し退屈に感じられたけど、共感を得られにくい病と向き合っている人々を、矮小化も誇張もせず誠実に描いた作品だと思った。

普通だったら、職場や家庭環境をもっと劣悪にして、ショッキングな展開を用意して起承転結に当てはめてしまいそうだが、あくまで日常の延長線上に留める。悲劇を求める観客側ではなく、当事者側に寄り添った作風だなと感じた。

「行動療法が良いって聞いたんですけど……」に対して精神科の先生が「それ、誰に聞いたの?」と返した時の真顔が怖かった。ネットの玉石混交の情報を持ってこられたら、主治医としては苛つくんだろうな。
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