【このウジウジ感が耐えられない】
やっぱり駄目だぁ〜🤯。三宅唱はメンヘラな現代人を描かせる割にリア充が臭プンプンでちっとも心に響かない。『ケイコ 目を澄ませて』は傑作だったが、結局あれはマグレだったようだ。
どうも主演の松村北斗と上白石萌音のキャラ造形が作為的ですごく薄っぺらく感じる。これだったらまだ東出昌大が主演した『草の響き』の方が画面が重厚で描写にも説得力あったのだが、本作にはただ「軽々しい人間関係」しか存在しない空疎ぶり。大いに白ける出来。
所々「なんで?」みたいなツッコミ所の多い奇を衒った場面展開や人間関係が多く、反・説明的にするのは構わないとしてもあまりにもお粗末な作り。(終盤のプラネタリウムの場面は良かったけど)
PMS(月経前症候群)とパニック症候群を患った男女同士が結びつき絶望から希望へと再生する、という陳腐なストーリーが小津安二郎とかヴェンダース風のイマドキな小綺麗な映像でダラダラ垂れ流されるだけ。最近のミニマムな邦画のクソ詰まった雰囲気だけは良く伝わってくる。
ヨーロピアンな雰囲気いいなー、淡々とした空気感いいなー、ではちっとも心に響かない。たしかに本作を褒めたくなる気持ちも分からなくはないが総じて過大評価だと思う。
観ていて不愉快という程ではないけれど、これといってガツン!と来るものがなく残念だった。この手の内向的でウジウジした邦画にどうも苦手意識を持ってしまう。…私の見方、変でしょうか???