マッシュ

PERFECT DAYSのマッシュのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
4.0
きょう2024年12月29日は、今年最後の日曜日ということもあり、大掃除をしている方も多いのではないかと思われるが…。

12月29日は昔から「二重苦」という語呂合わせから縁起の悪い日とされ、特に大掃除や正月飾りの準備を避けるべきだとされているという。日本人はなぜかくも語呂合わせにこだわるのか。「掃除」と「日本人」ということで思い出したのが本作である。

言わずと知れたドイツの名匠ヴィム・ヴェンダース監督が東京を舞台に役所広司さん演じるトイレの清掃員の日々を描いた作品であり、カンヌ国際映画祭で、役所さんが主演男優賞を受賞した。

東京の下町で、孤独に、しかし、規則正しく生きる男の淡々とした日常の中に、細やかな輝きを見出し、最後にそれは希望へと繋がっていく。すでに多くの人がレビューを寄せているので、ここでは先に紹介した日本人の語呂合わせと縁起担ぎについて記しておきたい。

29を「二重苦」と縁起を担ぐ一方で、29を「ふく」と読むことで、12月29日を「福の日」として、正月のおせち料理の準備をする日にもなっているようだ、これは、おせちに欠かせない蒲鉾や練物を製造販売する「紀文」が定めたものだという。食べ物といえば、一か月前の11月29日は、確か「いい肉の日」ではなかったか。

単純な語呂合わせを消費活動に結び付けることで、経済を回すことは必要だと思うが、ネガティブな語呂合わせは人間の行動を拘束するだけだ。仏滅の結婚は縁起が悪いとか。若者の非婚化、少子化が進む中、そんなことを言っている場合か。結婚祝いを包む時は「割れる」を連想するので偶数はダメとか。また、今年驚いた話の一つに、結婚祝いに使うお札は、新札の一万円札はダメだという話。肖像画の渋沢栄一には妻以外に多くの妾がいたので、結婚祝いにふさわしくないので、福沢諭吉の旧札を使うべきだというのだ。

こんなこと、信じて実践している人がどれだけいるのかわからないが…。いまだに巷には新札と旧札が混在し、どれがどれだかわからなくなる時がある。千円札の北里柴三郎、ちょっと貫禄がありすぎではないか。
またまた、映画と関係のない話で申し訳ない。私のレビューはだいたいこんな感じです。4649。
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