厄介な人間性と政治活動が取り上げられたナンニモレッティ版8 1/2。
ナンニ・モレッティ監督作品。映画製作裏話な新作がやってたので見に行ってみた。
まず本作は著名な映画監督が新作を撮っている模様を面白おかしく捉えた作品になっており、まさに往年のフェリーニ"8 1/2"を思い出す仕上がりだ。
撮影中には野次が飛びかい監督である主人公に常に質問や問題が降りかかってくる厄介さ、それにめちゃくちゃめんどくさいシネフィルの具現化みたいな人間性が加わりさらにカオス化していく様相がクスッと笑えて仕方ない。いやもうほとんど"8 1/2"と言うしかないオマージュに溢れていすぎ、ナンニモレッティ自身が主人公の監督を演じているのもポイントだろう。
あと製作されているのが厄介なイタリア共産党の政治活動なんだからまたややこしい、新聞やら恋愛問題やらいろいろ混ざった話なためそこに注釈するわけにもいかず。だが基本ややこしい監督の生活を描いた話なため、まあ映画に関してはどうでもいいとも言える。
基本"8 1/2"系譜な映画製作内輪ものの面白さが一定の水準でキープされ、あとはナンニモレッティがフェリーニのために一作こさえたと思えばな映画愛香る作品で良かったね。