ごんす

うまれるのごんすのレビュー・感想・評価

うまれる(2021年製作の映画)
1.0
魅力的な短編映画は余白の部分を思考し続けたいと思えるものだけどこれはちょっと無理だった。
センセーショナルな題材やビジュアルを強調しているけど出てくる人間が記号的すぎるのでこれを現実と地続きには考えられない。
普通のティーン向けホラーとかの方がよっぽど学びがありそう。  

舞台でやれよの一言に尽きるやつだけどここまで全員がハキハキ発声する世界に生きたことがない。
いじめ加害者の母親達との対峙は100歩譲って感情吐露合戦になっても良いけど序盤の宗教おばさんとのやりとりから既にうるさくて、もうまともに観ない方が良いかなと思った。

脚本、演出、演技、それとも録音がおかしいのか本当にうるさい。
たまに街で声量が目立つ人達とかいるけどそういう人しかいない世界なのかな。
しかも一旦待ってから台詞を言わせるような演出なので大体の人が演技が下手に見えてしまいきつい。

この深刻な集まりに同伴するのが若い担任と思われる先生だけというのがありえないのでは。
学年主任と教頭か校長は同伴するだろう。 

お腹を痛めて子を産む出産時の痛みと娘の命が奪われた痛みを呼応するように交互に映すのとかやられても散々その前に酷い芝居を観てたからもう付き合ってられない。
この母親が取った行動についてどう思うかはもう少し別れるような作り上がりにならないと。

胸糞!と感情を消費させるだけの粗悪な映画は一時期量産されてたけどこちらもやってることはそれらとそんなに変わらない気がする。
いくつもの映画祭で賞を受賞しているようだけど価値観が揺さぶられるような映画ではなかった。
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