うめまつ

国境ナイトクルージングのうめまつのレビュー・感想・評価

国境ナイトクルージング(2023年製作の映画)
4.0
あの水泡が音符になって氷の下で揺蕩ってるようなぽわんぽわんした音楽、着信音にしたいからiPhoneに登録して欲しい。ちょっと若人のノリについて行けないとこもあったけど(本屋とかバイク逆走とか)、20歳前後の薄氷のような壊れやすくままならない心を思い出させてくれる繊細な映画だった。とは言っても主人公たち多分30歳前後くらい?だよね。それにしてはやることが子供っぽいような気がしたけど、それも時代を反映しているのかな。私のノリが悪過ぎるという可能性もあるが。

月明かりのスケートリンク、眩いネオンの屋台、空っぽの広場、冷たい彫像、薄闇動物園、青白い氷の迷路。。身体が夜に溶けて半分夢の中にいるみたいな、3人で1つの魂を分け合ってるようなハオファンとナナとシャオが三つ子みたいに見えて来て可愛い。そしてまた真夜中の野外カップラーメンに出会ってしまった。(スパハピ参照) クラブ帰りの定番なのかな?私はお酒が飲めないしクラブは怖いので、あの雪山のシーンでジュディマリの『LOVER SOUL』を思い出した人と一緒にカラオケ行きたい。あとシャワーカーテンのシーンがとても良かった。この手があったか。。!とエア膝を打った。『国境ナイトクルージング』切なくて冷んやりした夜風を感じるこの邦題はなかなか良いと思う。
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