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画家ボナール ピエールとマルト

画家ボナール ピエールとマルトの作品紹介

画家ボナール ピエールとマルトのあらすじ

1893 年、ピエールとマルトは画家とモデルとしてパリで出会う。ブルジョア出身のピエールは謎めいて型破りなマルトに強く惹かれ、二人はともに暮らし始める。田舎に家を見つけ社交的な世界から遠ざかり、クロード・モネなど限られた友人との交流を除いては半ば隠遁生活の中で絵画制作に励むピエール。マルトをモデルにした赤裸々な絵画は評判となりピエールは展覧会で大成功をおさめる。1914 年第一次世界大戦が始まった夏、仕事で毎週パリに赴くピエールに不安がつのるマルト、終戦間近にはパリのアトリエでピエールのモデルになっている美術学校生ルネと出くわす。なぜかマルトはルネを気に入り 3 人の関係は複雑なものに......。

画家ボナール ピエールとマルトの監督

マルタン・プロヴォ

原題
Bonnard, Pierre et Marthe
製作年
2023年
製作国
フランス
上映時間
123分
ジャンル
ドラマ
配給会社
オンリー・ハーツ

『画家ボナール ピエールとマルト』に投稿された感想・評価

4.3
【愛の物語】

こうしたアーティストの愛の物語には合理性や道徳といった観点から理解され難いところはあるのだと思う。

だが、同時代の芸術家や、潮流とは異なるところで、その芸術性や個性に大きな影響を与えることは間違いなくあるように思う。

この作品は、目まぐるしく変化した時代のアートの時代的分類を跨いで生きたピエール・ボナールとマルトの物語だ。

今年10月から国立西洋美術館でモネ展が始まる。随分前のモネ展の「日の出」や「北駅」ではなくテーマは「睡蓮」だ。

この作品「ボナール、ピエールとマルト」には、モネからオランジェリー美術館に”睡蓮の間”が用意されることになったというエピソードが語られるのでちょっと楽しい。

こんな感じで、この作品にはボナールとモネとの交流も描かれるので、ボナールにはモネの影響が大きいと思われる人も多くなるのかもしれないが、一般的にボナールに大きな影響を与えたのはモネなど印象派ではなく、ポスト印象派とされるセザンヌやゴッホ、ゴーギャンだとされている。

映画の中で映されるボナールの作品の中には、ゴーギャンのタヒチの絵に描かれた女性にも似た少しビビットな色合いの人物がいたように思うし、ゴッホも描いた浮世絵の中に出てくるような日本の着物を纏った女性の姿もあったと思う。
それに、マルトの個展の絵の中にあった果物の静物画はセザンヌを意識して用意されたものじゃないのか。

マルトがボナールに対してキュビズムと比較してコメントする場面があるが、ピカソはセザンヌの”ガルダンヌ”にキュビズムのヒントを得たと言われている。

ボナールは、ポスト印象派の後を担った画家でもあるのだ。

ただ、ボナールは何かを否定してアートの潮流となった画家ではないような気もする。

絵画史なんて言うと大袈裟だけれども、さりげなく、しかし、しっかりとそれらを織り込んでくるところは、この映画「ボナール、ピエールとマルト」の興味深いところでもあり、良さでもある。

こうしてボナールは印象派、ポスト印象派と、その後のモダンアートに至る過渡期と言われる時代を繋ぐ画家という、ある意味、アカデミックな括りを展開しながらも、しかし、人間として、一人の画家として、”もっとも影響を受けたのはマルトなのだ”と、そんな深いところで繋がったひとりの画家と最愛の人の愛の物語だ。
Aki43
3.6
愛の形の人の数だけあるんだなぁ
と改めて再認識

「他者は異文化」
これに尽きます

全体的には楽しく拝見させていただきました
Nyayoi
3.7
あまり絵画には詳しくないが、なんとなく惹かれて鑑賞。

ピエールとマルトの愛、言葉では説明し難い、強烈な感性で繋がっているのだろう。ピエールがもっとも影響を受けたのはマルトであり、その二人の人生の物語なのだ。こうしたアーティストの愛には理解し難いところもあるだろう。ルネは悲劇であった。

こういった人生を振り返る作品は、人の人生を俯瞰することからの気づきをえる。それは誰でも同じだ。
作品から響くものを楽しみながらそんなことを考えた。

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