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The Leech(原題)の消費者のレビュー・感想・評価

The Leech(原題)(2022年製作の映画)
3.7
・ジャンル
クリスマスホラー/サイコ/バイオレンス

・あらすじ
クリスマスイヴの1週間前
神父のデイヴィッドは懸命にミサを執り行っていたが彼の話にまともに耳を貸す者は誰もいなかった
僅かな礼拝客も態度は冷たく、彼に敬意を持って接するのは教会のピアニストであるリゴーのみ
そんな中でデイヴィッドはホームレスの男性テリーと出会う
当初は彼を厚意から恋人レクシーの元へ送り届けるだけのはずだったが家に彼女はいない
そうして行くあてもない彼を自宅へ泊める事に
テリーは感謝を口にしつつも家のルールには従わない
それどころか勝手にレクシーを呼び寄せ共に泊めざるを得ない流れにする始末
それでも施しを与える事の大切さを信じるデイヴィッドは耐え忍んでいたが厚かましい2人の非常識さは留まる事を知らず彼の心は少しずつ蝕まれていき…

・感想
人気のない教会で神父をする男が厚意で寝食を提供したホームレスのカップルに狂わされていくというクリスマスホラー/サスペンス

信仰と大義から怒りを押し殺す神父が徐々に偏狭な人格と狂信から暴走していき破滅するまでの生々しさは良い意味で不快感があり面白かった
キリスト教要素が軸にありつつも信仰を保守主義と捉えれば知識が特に無くとも理解出来る内容だし誰が狂っていたのか?誰が非常識か?と投げ掛ける様な救いのない結末も良い感じ
ただ厭な噛み合わなさを延々と見せられ続け、終盤に入るまではホラー要素が無いので人を選ぶ内容ではあると思う
厭な空気の描き方が終始若干ナンセンスなコメディ寄りの空気を漂わせているのも問題だったのかも?
いっそがっつり不快に振り切っていたらカルト的良作に化けていたポテンシャルを感じたのでそういう意味では個人的にもあと一押しの出来だったかな
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