えぇ…微妙でした…。
濱口竜介の最新作。ベネチア国際映画祭銀獅子賞受賞。
田舎の町でグランピング場が建設される予定になり地元住民が反対。なんでも屋の主人公はそのいざこざの中で…。
水は低いほうに流れていく。汚いものも低いところに溜まっていく。それは現代の社会でも同じ。それを描いている点は良いのですが。アプローチがあまり好きではなかった。
まずカメラワークがやりすぎで、だるまさんが転んだをして静止画のように見せるシーンは良かったですが、その後の娘を見つけるまでの長回しは小賢しいほど憎い移動ショットで好きじゃなかった。
なんか濱口監督の演出はバラつきがあるというか、アートシネマみたいに静寂の演出の箇所に突然、日本のテレビドラマのような安っぽいものを入れてしまうので観てて違和感が凄いときあります。今回だとグランピング場を作ろうとする芸能事務所の社員二人の社内での会話は長いし、あそこだけ感情丸出しで変な感じがします。
今回の作品で濱口竜介にもツッコミ所がかなりあると再認識しました。
そしてラストシーンはえぇ…という展開で正直嫌いになってしまいました。
『ハッピーアワー』のキャストがかなり出演してたのでもう一回あれをやろうとしたのか…。
濱口は都会を撮る監督で地域社会を描くことは下手なんだなと感じました