【第80回ヴェネツィア映画祭 オープニング作品】
『墜ちた希望』エドアルド・デ・アンジェリス監督の新作。ヴェネツィア映画祭では公開延期された『チャレンジャーズ』の代わりにオープニング作品として上映された。
真っ当によく出来た潜水艦映画。ピエルフランチェスコ・ファビーノ演じる船長のある決断を描いたヒューマンドラマ。
戦争まっただ中にこれだけ冷静かつ人道的な決断ができる船長はスゴい。これに尽きる。
美術や衣装といったプロダクション面は申し分なし、ファビーノをはじめとする名優たちの演技も素晴らしい。潜水艦映画として王道ではあるがしっかりとした演出も見事。
よくまとまった良作ではあるが、もう少し何かが突出していたらよかったなとも思う。真っ当によく作られた大作で、潜水艦映画が好きな人は満足度が高いだろう。