同情できるけど罰を受けるしかない主人公。
(試写で鑑賞)
ドラマ版で娘を守るために娘の彼氏を殺し、その隠蔽のために知恵をしぼる様が描かれた。そのときから既にそのテーマはあったんだけど、実行から7年経っている今作は、時間を置いた分より冷静に「罪がバレる」「報いを受ける」の印象が濃い。
正直あの彼氏は何の同情も沸かないキャラクター造形だった。だから、哲雄が娘を守るためにやってしまったことには十分同情できる。でも、だからといって何事もなく平穏に暮らせるわけはないよね、と誰もが思える罪の重さではある。それは、ドラマ版で人に罪を着せてでも生き残った辺りで決定的になっている。これらの流れを、ドラマ版を観ていない人にも分かるように、映画内で振り返って説明しきれていると思う。
7年間は幸せに生きてきたことで、のうのうと暮らしてきたという罪が出来上がってしまった哲雄。その清算の話。