銀幕短評(番外)
番外、つまり ”残念映画” には 通し番号をつけません。
残念映画 というのは わたしだけの用語なのですが、①まあまあ おもしろく観終えたのは終えたけれど、なにか感想文を書こうとしても うまくことばが出てこない映画。②とてつもなく つまらなくて、感想文などむだな追加エネルギーを投下するに足りない映画。③その他(たとえば居眠り不可避や、途中でギブアップした映画など)。の3種から成っています。これらは番外として、キリのいいところで 数本ひとくくりにまとめて タイムラインにアップします。なぜか?
わたしは、一本の映画の鑑賞と それなりの長さの感想文(できれば長め)のセットをもって、じぶんの「レビュー」の完成形だと考えています。800本にしろ1,000本にせよ、そのようなかたちで鑑賞の多少を数えて 納得したいという、つまらないこだわりをもっているのです。もうひとつ重要な効用は、ポータルで「マイページ」を見たとき、つまらん映画が隠れるでしょう、まとめたら。だれかにおもしろい映画を勧めるときに、残念映画は 目視スキャン検索の無用のノイズになるので、それらを視野から隠したいのです。
残念映画は、わたしの感覚のなかでは 無縁墓地に合同埋葬する映画、あるいは夜中にそのまま 川にひっそりと流し とむらう映画、そういうイメージです。もう会わない、さよならをする映画に採点をするのも意味がないことですが、最後の供養としてそれを励行しています。今回は 少なめで9本です。では、
「ドンテンタウン」
2019年、日本。1時間1分。
完全に記憶を喪失しました。
「聖なる泉の少女」
2017年、リトアニア。1時間36分。
ジャケ写がきれいで ひきつけられるのですが、導入の10分があまりにも静かで つぎになにが起きるか容易に想像できたので、すっと身を引きました。
「女王陛下のお気に入り」
2018年、米英など。2時間。
いまやすっかり定着した ランティモス/ストーンのタッグ映画ですね。これまで3回くらいトライしているところ、馬車でおとこが射精するところでいつも脱落しています。そのうち本気をだして完走しますよ。
「ふたごのユーとミー」
2023年、タイ。2時間2分。
一卵性ふたごの女の子がやんちゃをするはなし、かな? 5分の1くらいで脱落。あんなにズルばかりしていると おとなになって後悔するぞ。
「オルジャスの白い馬」
2019年、カザフスタン。1時間21分。
出だしで脱落しましたが、なかなっかおもしろそうなので、またトライします。
「光る鯨(くじら)」
2023年、日本。2時間7分。
アレが あがったり下がったりするやつですよ、つまらないから途中でやめました。
「春みたいだ」
2017年、日本。33分。
浴槽のジャケ写にひかれましたが、そこまで堪忍できませんでした。
「こちらあみ子」
2022年、日本。1時間44分。
おんな暴君のはなし。これといっておもしろいことが起きるわけではないので、半分で止(よ)しました。
Humanist Vampire Seeking Consenting Suicidal Person
2023年、カナダ。1時間31分。
総合評価 70点。
この映画はよくできています。起承転結がしっかりしている。「魔女の宅急便」のキキに似たような黒服黒髪の美少女が主人公で、ほとんどしゃべらないのにラストまで うまく引っぱります。
さて、ことしも最終月に入りましたね。まだまだおもしろそうな映画がたくさん封切でかかっているので、できるだけ映画館で観たいなあ。しごとをしている暇なんかないなあ。