犯罪に貧困、劣悪な環境の国境近くにあるメキシコの町。そんな町にある小学校に赴任してきたフアレスは、学力が国内最底辺という生徒たちに、マニュアルを無視したユニークな授業を行い、生徒たちは学ぶ楽しさを知り、成績も上がっていくが・・・。
アメリカとの国境近くにあるマタモロスの小学校で2011年に起きた実話ベースのストーリー。
学力最底辺の生徒たちが、新しい教師によって変わっていくという設定は、決して真新しいものではありませんが、お決まりのパターンだと感じさせない構成の巧さが光る作品だったと思います。
教師のセルヒオ、校長のチュチョとの関係性、生徒のパロマ、ニコ、ルペの3人に絞った展開も良いし、全員成績が上がって良かったねめでたしって話にしないで、この3人の生徒たちにそれぞれ違う結末を用意したのは、劣悪な環境を舞台にしていることを考えれば現実的とも言えるし、ストーリーに間違いなく深みを与えています。
そしてこの子役たちの演技にドップリと惹き込まれる125分でした。