台湾の学生運動を背景にしてるけど三角関係のお話。戒厳令解除後の自由な様で自由でない中、色んな意味で、自由とは何かを自問する学生達が青くて、素敵でした。アジアのジメッと暗めな雰囲気も手伝って、キラキラしてないのが良かったです。主演の2人も魅力的で、アジアの女性同士の恋愛モノは、しっとり感や秘密感がいい。
戒厳令解除後の1994年。
美術学科のチーウェイは、職権乱用で理不尽な教授陣や大学側に疑問を感じていた。中でも主任·教授はチーウェイの反抗的な態度が気に入らず、目の敵にします。大学側の運営に反旗を翻す、学生運動をしているチンと出会い、チーウェイは巻き込まれて行くのでした。
ネタバレ↓
チンは政府·高官の娘で学生運動のリーダー·クァンの恋人だった。2人は学生達の中心となり、美術課の主任の退任、理不尽に退学にされた学生の復学、学校の運営方針の変更などを求め、授業ボイコットやストライキを行います。チーウェイは運動の拠点であるチンの家に出入りするうちに、彼女に興味を抱きます。
チンとクァンは、徐々に意見が合わなくなります。
チーウェイとチンは海に出かけ、チンにキスされたチーウェイは、彼女への恋愛感情を確信します。
チンの活動が過激になり、クァンと争うようになるとチンはチーウェイと肉体関係を持ちます。しかし2人の事を誰にも知られたく無いし、クァンに絶対知られない様にして欲しいと言います。
学校側との討論は進まず、チンは事務局を占拠し、クァンとは別れます。
その後、クァンは教育副大臣との交渉で学校側と合意し、事務局占拠を解きました。チンとチーウェイは、恋人同士になり、2人で海へ出かけるシーンで終わります。
社会でも学校でも締め付けられ、同性が好きと言う気持ちにも苦しむ主人公達が、惹かれ合って行く姿に引き込まれました。正直、学生運動はお飾りみたいだったのがちょっと残念だったけど、青春ラブストーリーなので、こんなものかと思います。2人に翻弄されるクァンが鈍感で、チーウェイも自分に気があると思ってたのに2人の関係を知った時のウロタエ感が面白かった。2人が手に入れた両思いにはしゃがず、控え目なのが、ホントに幸せそうに見えて良かったです。
チン役の役者さんが魅力的でした。