フジコ・ヘミングの人柄、生き様、敢えて名曲に挑むピアニストとしての挑戦など、コアなファンではなくても楽しめる。ただ、『フジコ・ヘミングの時間』やWOWOWのコンサート番組やNHKの特番を割と最近観たからか目新しさはなかった。
一昨年、辻󠄀井伸行さんの演奏を聴いて感動し、チャレンジしてみようと買った『亡き王女のためのパヴァーヌ』の楽譜。少し弾いてみたら目が疲れてしまって、放置している。この曲が劇中でかかったが、最初、その曲と分からないくらいに辻󠄀井さんの演奏とは違っていた。私には、素朴だけれど意志の強さを感じさせる演奏だった。彼女にしか表現出来ない世界観。やはり生で聴けなかったことを悔やむ。