ある日、突然、他者から必要以上の暴行を受け、それが連鎖し、逃げざるを得なくなった男。情報量が少なく、主人公と共に謎解きしながら、スリルを味わい、楽しめました。ただ、スッキリしないラストなので好みは分かれると思うけど、私は気にならなかったです。表情の乏しいピットブルが可愛いかった。
職場で、実習生をからかったらノートPCで殴られ、同僚と仕事で揉めたらペンで手首をめった刺しされたヴィンセント。自宅勤務になったが、同じマンションの子供達や見ず知らずの人達が襲って来て、身の危険を感じた彼は、実家へ行き、父に車を借り、別荘へ逃げるのだが…。
ネタバレ↓
突然始まった、自分への攻撃に疲れ、Barで同じ境遇の男ジョアキムDBと出会いネットでやり取りし、犬を飼えとアドバイスされます。犬は凶暴な人間を察知して吠えます。また、暴行する側の人間と被害を受ける側の人間がいて、目が合うと襲われるのだそう。
ピットブル·スルタンを飼い、食事をスマホで頼み店員マルゴーに障害者だと偽り駐車場に運んで貰います。マルゴーは親切で気さくな女性でヴィンセントは惹かれ、再び店に行くとワケアリの彼女は借金取りに追われていて、2人は逃げますが、別の店の駐車場で見付かってしまいます。彼らはヴィンセントに襲い掛かり、何とか逃げましたが運転中にマルゴーがヴィンセントを襲ったので、彼は彼女を自宅に連れ帰り監禁した。
事情を理解したマルゴーと良い感じになり、彼女の生活船でSEX。しかし、再びマルゴーに襲われそうになり、手錠をしたままプレイ(笑)。
段々、状況が各地に拡大する中、ジョアキムDBは、犬が吠えなくなり誰にも襲われなくなったと連絡して来ます。
ヴィンセントはマルゴーと合流した実父を連れ街を出ようとしますが、すでに道路は暴行する者達で溢れ、父は殺された恋人の復讐をしようと飛び出し行方不明になった。そんな中、ヴィンセントは目が合っても襲われなくなった事に気付く。マルゴーを連れ車を捨て歩き出すが、ヴィンセントがマルゴーを襲った。マルゴーは彼の目を隠し何とか正気に戻った所、目隠しをして、船まで行き、2人は街を脱出した。
ちょっとアバウトな設定も謎と理解し、楽しめました。いつ、どう言う状況の時に凶暴なるとか曖昧で、急にヴィンセントとマルゴーの立場が逆転するのも謎で、そのまま解決せず終わります。ただ、ずっと解らない事を紐解き、解ったと思ったら、違う方向に展開し、実際のウィルス等の様に即座に解明されないのもリアルだなって思えました。なので、私はラストも納得出来たし、面白く感じました。そして、保護犬の中で大人しく座っていたピットブルのスルタン、めっちゃ可愛い。あんな可愛い奴は捨てられてないだろうなぁ(笑)。