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侍タイムスリッパーのunkoのレビュー・感想・評価

侍タイムスリッパー(2023年製作の映画)
3.9
幕末の京都、高坂新左衛門(山口馬木也)は長州藩士を討つ間際、落雷に打たれてしまう。目が覚めるとそこは太秦映画村だった‥!

全国拡大で、関西でも9月13日から観ることができるようになりました。評判がいいようで、遅れながら観賞。劇場はほぼ満席、客層も広く笑いに包まれたいい雰囲気でした。

高坂新左衛門の江戸時代と現代の認識ギャップを埋める時間を作中かなり割いてくれている。そのシーンがコミカルなので観客も笑いながら、設定に埋没できるのが有難い。(そのあたりを丁寧に描いての130分だから好感がもてる)

「カメラを止めるな!」がやたら引き合いにだされる評判でしたが、中身はドストレートの物語。斬られ役から出世し、最期は侍としての矜持へと繋げていく流れは否応なしにテンションが高まる。
最期のシーンはもちろん本物を使用しているわけではないと思うが、間合いと息遣いは小細工なしに画面から緊張が伝播、観客が思わず固唾を飲み、本当に悲鳴が聴こえたぐらい。とてもいいシーンだった。
最後のオチもしっかりしていて笑えます。
監督のこの映画に掛ける思いが画面から伝わってきて、とても満足です。

ちなみに撮影にあたり、大阪守口市「大日」のとある場所が聖地として粋なことをしているので、お近くの方はぜひそこに訪れることをお勧めします!!!(調べるとネタバレになる恐れがあります)
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