赤い下着

シビル・ウォー アメリカ最後の日の赤い下着のレビュー・感想・評価

3.5
映画の始まりから音楽と一緒に流れるモールス信号はSOS、何処に向けて発信されてるだろう?国の中の分裂はお互いを敵として見做して殺し合ってる国同士の戦争となんら違いはない。淡々と殺してる相手は同じ国の国民だ。国民同士の意見が違い対話で解決が見込めない場合はあれになるだろうなと想像できる。知らんぷりをする人も関わってる人も自分達の考えで一所懸命に生きようとしてる。
お互い間違ってないと思い込んでるグループ同士の最後はどっちかが消えるまで殺しは続く。
その悲劇を招かないためにも互いに様々な面で心を開いて対話することを映画は訴えてるかもしれない。そうじゃなければ映画のような悲劇が待ってると言ってる。
映画ではどっちが正しいかとか間違ってるかとかも曖昧にしてる。対話せず単に相手を徹底的に叩きのめす場面だけを見せる。相容れないし相手の話を聞こうともしない。今の世の中のように…。
映像は写真撮影のようにピンボケを多用してて見やすいし分かりやすい撮り方をしてる。その分ボケの味も楽しめる。
尚、戦闘シーンはかなりリアルだし、戦争で最も辛いと言われる市街戦や室内戦が見れるしかなりリアル。最近の映画ではビデオカメラをつけて戦闘やってる場面も慣れてるから逆にフィルムカメラで見せてるのは新鮮だしリアリティも増す。音楽は詳しくないけど政治的なものや批判的なものなどベトナム戦争のときのものから多様に使われてる。
気に入らない相手でも話せない相手でも迎え入れようと努力しよう。
赤い下着

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