多くの州が離脱し崩壊の道を進むアメリカ合衆国。
テキサスとカリフォルニアの同盟による西武勢力と政府軍が各地で軍事衝突を繰り返し、アメリカは内戦状態となっていた。
そんな中ニューヨークに滞在していた4人のジャーナリストは大統領のインタビューを撮るべく最前線となるワシントンDCへと向かうのだが…というお話し。
ジャーナリズム視点で戦争を描いた作品で、とにかくルックが素晴らしかったです。
残酷で激しい戦争と、ただ変わらず静かにそこにある自然との対比には安らぎと緊張感が同居していました。
そんな環境の中で一番感じるのは「自分たちは一体何をやってるんだろう…」という虚しさ。
案外人間の作ってきた社会なんて脆いものでそこに確固たる中核なんてなく、実際はなんとなく形成された幻のようなもののような気がします。
そしてそんな社会の中で生まれる争いや戦争における大義も同じく幻。
映画を見進めるうちにこの人達がなんのために戦っているのか分からなくなりました。
ジャーナリストたちは起きている事を世界に伝えるのがお仕事。
では彼らはそこで捉えた現実を世界に発信し、受け取る側に何を伝えたいのか?
この作品を通して一人一人が感じた何かがその答えなのかもしれません。