アメリカ運輸保安局の職員イーサン(タロン・エガートン)は、警察官志望だったが、採用試験に落ちてからは、仕事を無難にこなすだけの日々。
だが同棲中の恋人ノラ(ソフィア・カーソン)の妊娠が発覚して彼女から背中を押され、空港でのセキュリティチェックの花形であるX線保安係に自分をつけてくれるよう上司に直訴し、X線保安係の勤務中に謎の人物から脅迫を受ける。
謎の人物の指示は危険物をセキュリティチェックで通過させて、クリスマスイブに飛び立つ航空機に載せろというものだった。
イーサンは、脅迫犯の計画を阻止しようとする。
恋人と乗客の命を盾に脅迫され、空港の監視カメラなどで監視されながらも、謎の人物との会話の中で相手の正体と居場所を探り相手を出し抜こうとするイーサンとイーサンを監視して命令を実行させようとする謎の人物の駆け引きを、テンポ良くスリリングに描く手管や演出の巧さは、サスペンスが得意なジャウム・コレット・セラ監督ならでは。
タロン・エガートンの当たり役の「キングスマン」のエグジーと同じく、どこか自分の境遇に甘んじ人生を諦めていたイーサンが、謎の人物と駆け引きして恋人ノラと空港の乗客や同僚の命をを守るため、次第に自分の観察力や決断力などを発揮する中で、「自分で決断して切り拓く者」になっていく成長ものとしても胸熱。
だけど、この犯罪の黒幕が、倒されていなかったりするのがスッキリしないけど、「ダイハード」と同じくクリスマスに見たいサスペンスアクション映画。