【モアナ、マウイ再び!】
2016年公開・前作の「モアナと伝説の海」からずいぶん経ってからの「2」の公開だ。
2016年は2024年同様、トランプがアメリカの大統領選挙で勝利した年だ。何か因縁めいたものがあるのだろうか。
今回は、地球の温暖化、海面水温の上昇への問題意識もあるようで、前作ではモアナを後押しし助ける海が、今作では荒れ狂い手が付けられなくなるさまも描かれていて、物語としてはシンプルだと思うが、前作同様、アニメーションならではのアクションの見せ方もあってハラハラもさせられる。
それにココナッツ人が思いのほか強くて心強い。
それにしても、ポリネシア、ミクロネシア、メラネシアの大海原を渡って島々に生活圏を広げた人々の壮大な旅を考えるとあらためてそのすごさに感心する。
ネアンデルタール人や、デニソワ人、そして僕たちの直接的な祖先となるホモ・サピエンスもある時点でアフリカを出て生活圏を世界中に広げたわけだが、更に大海原を冒険の場所とするのはどんな気持ちからなのだろうかと考えた。
”何かが待っている”という大きな期待なのだろうか。
一説によると、こうした冒険心を後押しするのは人間に特有の思春期の心なのだそうだ。
だから、島の人々がモアナの冒険心を後押しするように、大人も子供がこじんまりとしないよう冒険心を後押しするように出来たらいいのにと思う。生活圏云々より、探求心や何か類まれなる科学的な発見、そして宇宙に進出するなんてこともあるかもしれないのだから。
エンドロールの後にも映像があって、モアナの物語はまだ続きそうだった。