【80 → 100→ 50】
映画「百円の恋」が日本の暗いデフレの時代の物語だとすると、この中国リメイク版「YOLO」は、一説には25%を超えると言われる若者の失業率など停滞する今の中国経済の中でのストーリーだ。
映画の場面の要所要所に「百円の恋」に対するリスペクトが感じられるが、1番ゾクっとしたのは、ローインが控え室からリングに向かう通路に出てきた時だ。
コスチュームとボクシンググローブ🥊が同じだ。
なんかゾクっとする。
ボクシング・シーンもほぼ同じだ。
そして、象徴的な最後のシーンも。
この作品も終盤にスピード感が一段アップするが、驚くべきはローインを演じたジア・リンが、本来80Kgだった体重を100Kgまで一旦増量して太った時期の撮影を行い、そこからプロテストに向けて実際に50Kgまで落とす場面を経て、最後の試合にのぞんだことだ。
人によってはこれだけで大勝利だ。
あの電子マネーのやり取りとか、変なルッキズムを社会として否定していない感じの番組制作とか、なんか僕にはイヤな感じしかしなくて、実はピンとこないところも多いのだけれども、あれが現在の中国の若者を取り巻く状況なんだろう。
この作品には「百円の恋」の脚本の足立さんなど監修で参加したらしい。
そして、最後の最後の場面、こっちとあっちとどっちが好きか好みが別れそうだけれども、駆け抜ける感じはこっち、ダサい男なんてどうでも良いじゃないか。でも、全体を通しては同時代ってこともあってあっちかな笑
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「百円の恋」観た人には分かるかもしれない。