このレビューはネタバレを含みます
忍たまという作品の味わい方、可能性の無限大さを改めて思い知らされました。生命の描写、空間の多角度からの構図、張り詰めた空気感、普段のテレビシリーズのギャグや時代錯誤なトンデモ要素も若干織り交ぜつつもシリアス要素をぎゅっと沢山詰め込んでたことで、あの時代を生きる彼らのリアルをより近くに感じることができた気がします。ところで、ひとカットごとに語りたい要素が溢れそうな中でどうしても山田伝蔵の鉤鼻の解釈が物語での普段に増しての格好良さと相まって一等目を引いてしまい先生が映るたびに鼻の形を見つめてしまっていたことと、利吉くんのあんなにも爽やかなのにずしりと重たい思慕をもしっかり込めた「お兄ちゃん」があまりにも不意打ちに落ちてきて正直一番電撃が走ってしまったことをここに告白いたします。山田家の男、罪深し。
雑渡さんが殺気を飛ばした時一瞬映ったろ組の中で伏木蔵くんがどんな反応をしていたかを見忘れたのが悔やまれるので、絶対に何かしら別の反応をしていたことを確信しつつそれを確かめにまた観に行きたいと思います。