いい映画なんだと思うけど、私の心にはちょっと響かなかったというか。
この映画、ポスターに映っている三人の俳優さんがとてもいい。
右側のコーチ役の人、声の出し方や動きが堂に入っている。ずうっとスケートひと筋、長年スケートを教えてきた風に見える。でもちょっと前に仮面ライダーやってた人なんですね。こっちの方が合ってるなあ。
左側の女の子、可愛らしいなあ。
コーチに対する憧れや、いきなり知らん子とペアを組まされた戸惑いや、ショックを受けた衝撃を、セリフではなく、さりげなくでも確実に伝わる演技でみせてくれる。
スケートの美しさも良しです。そら惚れるわ(笑)。
真ん中の男の子、いい顔してるな。
やったことのないフィギュアスケートを、練習を積み重ねてうまくなり、ついにはペアで滑れるようになるところまでうまくなる。
この俳優さん、もともと滑れたんだろうか? もしそうなら、滑れない演技がうま過ぎるし、もしフィギュアやったことない子なら、ここまで滑れるようになってるの凄いよ。画面に映っていないところの練習量が半端なかったんだろうと思われる。
なんにしろ、うまいところとできないところの両方を演じきっていたのが凄かったです。
でも気になったのは画面サイズで、北海道の美しい情景カットが何度も出てくるのですが、それならば3:4のスタンダードでなく一般的なビスタサイズ(1.85:1)で撮った方がよかったと思う。スケートの滑りも横長の画面の方が合うと思うのだが。
思い返せばこの映画、スマホがでてきてなかったようだしカーステで聞いていたのはカセットだったようにも思えたので、80年代とか90年代のお話なのかな? それを表現するためにスタンダードにしたのか(当時のテレビサイズです)とも思いましたが、もしそうなら、うーん、それはあまり効果的ではなかったかと。
まあ私の勘違いかもかも知れないし、そもそも穿った観方だと思いますが。
お話としては、微笑ましくもあり切なくもあり。でもそれらを映し出す監督の目に常に暖かさを感じました(冬の映画なのに)。
派手さはないけど、丁寧に作られた良作だと思われます。
※ 映画って鑑賞時のこちらの気分や体調によって評価が大きく変わりますよね。しんどいときに『バックトゥザフューチャー』や『ノー・ウェイ・ホーム』観ても、全然面白さを感じられなかったかもしれません。