映像がとにかく美しくて、人、風景どれをとっても素敵。音とか色の調和も良くて観ていてとても心地いいのと、映像の質感が本当に最高すぎた。
作中に台詞が少なかったのが印象的で、映像で魅せてくる作品。台詞が無くても感情とか心の変化がしっかり読めたな。タクヤが恋に落ちる瞬間なんかは本当に秀逸。1つ上の先輩がしなやかに滑る姿に釘付けになってるシーンはとても可愛いらしかった。さくらのセンシティブで多感な時期、そうかと思えばまだまだ子供で無邪気な姿とか等身大の中学1年生だった。さくら役の子が、演技未経験だったのがリアルさをより一層引き立てたと思うな。さくらの「気持ち悪い」って台詞が妙に心を刺して来たな。さくらが荒川を理解するにはまだまだ難しい歳頃だったってだけで、その年代の子ならその台詞が全てだなと。そんな荒川の気持ちは、2人に対して「真っ直ぐな恋に見えたんだよ」ってニュアンスの台詞が全てだよな。
さくらは、荒川に目を掛けて貰うタクヤにずっと嫉妬してたのがなんとも可愛らしかった。3人でアイスダンスに打ち込んだ時間は愛おしくて、今しか感じる事の出来ない真っ直ぐな気持ちだったなと。
最後のシーンで、タクヤが何て言ったかは分からないまま終わるけど、それぞれの中でこのストーリーが続いていく感じがして私は好きだった。
観終わった後の満足度が高い作品だったし、これは映画観の大きなスクリーンと音で鑑賞して正解だったな。