3つの奇想天外な物語をオムニバス形式で。
私にとっては奇想天外過ぎてすぐには頭が追いつかないけど、法則が分かると病みつきになるのがランティモス式。珍味な『ロブスター』('15)や『聖なる鹿殺し』('17)などがまさにそう。続く『女王陛下のお気に入り』('18)や『哀れなるものたち』('23)はアクが抜けて風味が薄まってしまった印象があります。
そういう意味では本作はランティモス式の原点回帰の雰囲気がありました。奇想天外ではあるし、シナカルな笑いもあったけど珍味とまではいかなかったかな。1話1時間程度のオムニバス形式がうまくハマらなかったからかしら?薄味に感じてしまいました。
ただ、ホン・チャウやハンター・シェイファーなどいま注目している俳優の活躍が見れただけでも満足です。