やむちゃ

帰ってきたドラゴン 2Kリマスター完全版のやむちゃのレビュー・感想・評価

3.6
備忘録
2024.9.1 テアトル梅田で鑑賞。
台風の影響で危ぶまれた倉田保昭さんの舞台挨拶も無事開催された。

倉田保昭の日本凱旋50周年記念のリバイバル上映。
作品も50年前のカンフー映画で、主演はブルース・リャン(梁小龍)、敵役が倉田保昭、監督はウー・スー・ユエン(呉思遠)。

上映に耐えうるフィルムが無いようで、監督所持のデジタル素材…たぶんビデオテープかDVDをリマスターしたとのこと。
テアトル梅田のスクリーンは小さめだが、それでもお金を取って見せるのはギリギリといった画質。
まあ、これを観にきてる人たちはそんなことは気にしてないw
今作のような、香港の弱小映画会社のしかも大昔の作品が、日本で上映されるだけでもめでたい。
みんなご祝儀感覚で観に来てると思う。おまけに舞台挨拶もあって、さらに今日はファーストデーだしね。

本作を劇場で観るのは二度目。
初公開時の74年には観ておらず、81年に東映が短期間リバイバル上映した際に鑑賞して以来だった。

久しぶりに観てみると、まぁストーリーのグダグダっぷりが凄いw
当時の香港映画としても、その適当っぷりはトップクラスかも?
倉田さんも舞台挨拶で話していたが、アクションに徹底的に注力しており、そのクオリティやハードさはもの凄い。
その分、ドラマパートの撮影はむちゃくちゃゆるかったらしい。きっと脚本の出来なんて、ほぼ気にしていなかったんだろうなぁ。
ストーリなどは、無印の「帰ってきたドラゴン」のレビューを参照してもらおうと思ったが、そっちにも大して書いてなかったw
まあそんな程度のお話。
そもそも倉田さん演じるジャガーは、ドラゴンに殺られるほど悪いことしてた?まあイーグルは死んでしまったけど、それはお宝を狙ったドラゴンとイーグルが悪いような…。

ブルース・リャン(拳ダコ凄い)、倉田保昭ともに20代なので、まあよく動く。
全力で走っては闘い、また走っては闘いといったアクションを延々と魅せてくれる。
初めて観た時は映画の半分以上がそんな展開だったと思っていたが、今回観てみると、そこまで長くなかった(とは言っても20分以上はあったと思う)。
アクションの密度が濃いので、そう記憶していたんだろうな。

マンホイ(孟海)やディーン・セキ(石天)といった鬼籍に入った人も若くて溌剌としており、懐かしさと同時に時の流れの寂しさを感じた。

テアトル梅田としては、今まで見たことないぐらい沢山の人がいた(そんなに回数行ってないけど…)。
大盛況だったと思うので、定期的に昔のカンフー映画を上映してくれたらなぁ。

※併映の「夢ものがたり」は、ストーリはあってないようなもん(プロモーション作品?)だが、77歳(撮影時)とは思えない倉田さんのアクションを楽しめた。
アクションのカット割りやワイヤーワークなどの進化もあり、本作との時代の差を感じた。
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