【反Woke(ウォーク)】
※ 映画「胸騒ぎ」のリメイク。
「胸騒ぎ」のオリジナル英語タイトルがそもそも「スピーク・ノー・イーヴル」で、この作品はそのままのタイトルを使うことにしたらしい。
「胸騒ぎ」ってタイトルは微妙だったものね😁 意味は「言わざる」
オリジナルとなる「胸騒ぎ」がEU(欧州連合)の中の国の立ち位置や格差などを背景にしたスリラーだったのに対し、この作品は「反Woke(ウオーク)」を背景にしている。
ウオークは「目覚めた」という意味で、環境保護や、人種やジェンダーを巡る差別や不平等に強い問題意識を持つ人を指す前向きな言葉で、これを逆手に取って、「意識が高いことを気取って、価値観を押しつけている」という意味で怒りを込めて使用されているアメリカ大統領選挙でトランプ陣営がキャンペーンで頻繁に使用した言葉だ。
日本だったら「”反””意識高い系”」って感じだろうか😁
更に、作品としては終盤を大胆に変更し急展開させている。
(以下ネタバレ)
エンディングは、オリジナルと全く異なる終わり方で、従来のスリラーっぽい終わり方と言えばそれまでだけれども、アメリカのエンタメの世界としては、明確に反ウォークには負けないという意思を示したような気もしないではない。
よく考えたら、ヨーロッパは先行きを懸念した終わり方で、アメリカは勧善懲悪とはいかないものの、おかしげなやつには反旗を翻すといったところだろうか。
ちょっとわかりやすさを追求し過ぎた感はあるけれども、やっぱり悪は退治されないとダメなのだ。
あれこれ考えずに恐怖とドキドキを楽しみましょう……的な作品。
興味のある方はオリジナルの「胸騒ぎ」と比較して観れば、後味の悪さの持つ意味を理解できるかもしれません。