MasterYu

スピーク・ノー・イーブル 異常な家族のMasterYuのレビュー・感想・評価

2.8
ロンドン在住のアメリカ人一家、ベンとルイーズ、娘のアグネスは、バカンスで訪れたイタリア・トスカーナで出会ったパディとキアラ、息子のアントのイギリス人一家と意気投合する。
旅行から数週間後、「農場に遊びに来ないか?」というパディの誘いの手紙が届き、ベンたちは車で人里離れた農場に向かう。
パディとキアラから熱烈な歓迎を受けたベンたちであったが、パディたちの言動がエスカレートし始め・・・。

今年(2024年)5月に劇場鑑賞した北欧発のヒューマンホラー「胸騒ぎ」のリメイク作品。
「胸騒ぎ」はもう一度観たいとは思わない胸糞な内容なので、それのリメイクである本作も、また胸糞悪い気持ちにさせられたくないから躊躇する思いもあったんですが、ブラムハウスがどうリメイクするのか気になったのと、ジェームズ・マカヴォイが出るってところが大きかったですね。
で、リメイクされた本作は、まったく世界観の違う別物になっていて、「あぁ胸糞悪くさせられなくて良かった」と思う気持ちと、ここまで改変しちゃうのもどうなんだろうと思う気持ちがせめぎ合う、そんな心境に。

本作は完全にジェームズ・マカヴォイ劇場で、「胸騒ぎ」を観ていない場合はまた違う感覚なのかもしれませんが、私には「胸騒ぎ」で感じた不快感やイラつきといったものがほぼ皆無で、なんならジェームズ・マカヴォイの圧にやられて逆にニヤつくレベルだったり。

終盤、そして締めと、「胸騒ぎ」とは完全に違う展開にしたことで、ただのサスペンスホラーになってしまっていて、正直リメイクした意味は?と思ってしまいました。

もう一度観たいとは思わない「胸騒ぎ」ですけど、記憶に残るインパクトがあったのは確か。
それに比べたら本作は、終盤の改変によりインパクト薄まっちゃいましたね。
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