エリオット

雨の中の慾情のエリオットのレビュー・感想・評価

雨の中の慾情(2024年製作の映画)
4.3
サスペンス、ホラー、エロ、戦争映画と多ジャンルごった煮状態が続くが、通して見て残ったのはとてもピュアで美しい愛の物語だった。

侘しく、切なく、エロい、つげ義春の世界を、片山監督らしく、食べる、排泄する、働く、まぐわう、即ち、人間として生きることを通じて描いていて、作品を観るというよりはこの世界に浸っていた132分。

もちろん台湾のロケーションはとても素晴らしいし、成田凌の表情や中村映里子のシルエットも印象深く、また、戦場のシーンの長回しに驚くことは言うまでもない。
そういう意味で見どころは多いしストーリーも一度最後まで見れば何となくは掴めるので、もう少したくさんの人に見られてもいいのにと思う。
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