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オークション 〜盗まれたエゴン・シーレのparaのレビュー・感想・評価

3.6
我慢と妥協と下方修正 それが人生だ

第二次世界大戦中に行方不明になっていたエゴン・シーレの『ひまわり』が辿る数奇な運命。
実話に着想を得て人物や人間関係は創作の作品。

マルタンが純朴で誠実なのが映画の後味を良くしているが実際のところどうだったかも含めて解説やトーク付きの回がお勧めかもしれない。(オークションにかけられるまでの駆け引きやフランスの地方にまつわる意味深なやりとり辺りは知識があればより楽しめるだろう)

映画は面白くするために様々なエピソードを少しずつ盛り込んでおり、それが曰くありげな装いと謎解きのような役割になっているがぼんやりしていると置いて行かれるかもしれない。(ラストの若い意味深イケメンその前どこに出ていた??)

ナチスが略奪した絵画のうち10万点近くが今も行方不明。ナチスに退廃芸術とみなされた作品(エゴン・シーレも)は焼却されたりナチス協力者に渡ったりして所在不明とのことのため、この先もひょんなキッカケで世紀の大発見があるかもしれぬ。
なおエゴン・シーレのwikiによると彼が16歳で合格したウィーン美術アカデミーにヒトラーも受験するも不合格だったそうだ。
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