unko

本心のunkoのレビュー・感想・評価

本心(2024年製作の映画)
4.1
石井監督×池松壮亮×原作:平野啓一郎の同名小説

工場で働く石川朔也(池松壮亮)は母の秋子(田中裕子)から「大切な話をしたい」と言われたが、友人岸谷(水上恒司)との呑みを優先してしまう。急いで帰る朔也だったが、濁流にのまれる母親を目撃し救助しようと飛び込む。1年後、意識不明から戻った朔也は生前母が"自由死"を選択したことを知る。大切な話が何か気になる朔也は母親をAIで蘇らそうとするが‥。

原作を読んでいなかったが、ヘンテコな話でかなり面白かった。近未来SFなので余計なイチャモンもつけずに済む。
リアルアバター(代理で何でもする仕事)という糞みたいな仕事も最近の闇バイトみたいで面白い。

終盤まで朔也に対する扱いが酷いので人によっては胸糞と感じる可能性も。ただそれがあるから、終盤のレストランのシーンが映える。綺麗で映画的で良かったな~。また三吉彩花が急に脱いだシーンが飛び出すのもご褒美なのだが結構驚いた。友人の岸谷もいい奴なのか悪いのか中途半端なのもいい味出してる。
役者陣が全員よかった。

母親の死の真相と大切な話が最後に気持ちよく理解でき、観賞後感は良い。もう少し母の話に集中してもよかったけど‥、結構好きでした。
unko

unko